日立、来年にもスーパーコンピューター1号機完成「HITAC S-810」――超高速、米社の2倍。

産業

日立製作所は三日、複雑な科学技術計算を超高速で行うスーパーコンピューターの開発にこのほど着手、来年にも一号機を完成させる計画であることを明らかにした。計画では現在最高速とされる米国クレイ・リサーチ社のCRAY1の二倍以上、汎用コンピューターの二十倍以上という文字通り世界最高速のスーパーコンピューターとなる予定。現在、わが国では通産省が日立を含む国産各社を巻き込む大型プロジェクトを進めているほか、富士通も独自の開発を進めているが、日立が一歩リードした形。これにより地球規模の長期の気象予測や原子力・宇宙開発分野の高速計算が可能となる。
最高速とされるCRAY1の処理速度は最大八十MFLOPS(一秒間に八千万回の浮動小数点演算を実行する速度)といわれるが、日立では新しい半導体技術や設計思想の導入で、少なくともこの二倍以上の高速スピードを実現、世界市場で優位に立ちたいとしている。

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