1980年8月16日午前9時31分、静岡県静岡市紺屋町のゴールデン地下街を形成していたビルの1つである静岡第一ビル地階の寿司店にて小さなガス爆発事故が発生した。爆発は寿司店の床と奥の機械室が大破したものの火災の発生には至らない小規模なものだったが、この爆発によりビル内の都市ガスのガス管が破損し、ガス管から漏れた都市ガスが地下街に溜まっていったうえ、都市ガスは空気より軽いために直上のビルの上層階にも達していた。地下で現場調査を行っていた消防士が飲食店の奥の機械室に入った時に検知器が高濃度の可燃性ガスを検知したため、地下街からの脱出を指示するとともに排気作業を開始したが間に合わず、午前9時56分に2回目の爆発が起こった。
2回目の爆発は大規模なもので、火元となった飲食店の直上のビルは爆発・炎上し、このビルの向かいにあった西武百貨店静岡店や周囲に隣接する商店および雑居ビルなど163店舗にガラスや壁面の破損など、半径100メートルに甚大な被害をもたらし、200人以上の通行人が重軽傷を負った。