【ワシントン二十二日=河西特派員】訪米中の桜内外相は二十二日午前(日本時間二十三日未明)、ホワイトハウスにレーガン大統領を表敬訪問し、貿易摩擦問題を中心に会談した。席上、大統領は「自由貿易体制維持のうえからも、日本がすべての通商相手国との関係で市場開放に一層努力することを強く期待する」と述べ、西欧を含めた西側の自由貿易体制を守るため、六月のパリ・サミット(先進国首脳会議)までに日本が新たな市場開放策を打ち出すよう求めた。これに対し、外相は「サミットを念頭に置いてあらゆる努力をしていきたい」と約束した。外相はサミットの機会に鈴木首相とレーガン大統領の日米首脳会談を行うよう正式に提案、大統領は同意した。外相はレーガン大統領との会談と前後して、リーガン財務長官、カールッチ国防副長官とも意見交換した。